みなさん、こんにちは。
福島県 福島市 鎌田卸町のそば屋「十割げた蕎麦 真なり」です。
このブログでは、おそばに関するちょっとした豆知識を紹介していきたいと思います。
今日のテーマはおそば屋さんのメニューでよく見かける、「ざる」と「せいろ」の違いについてご紹介していきます。
ざる蕎麦とせいろ蕎麦
「ざる蕎麦」と「せいろ蕎麦」は、日本の蕎麦料理の中でも特に人気が高い2種類の冷たい蕎麦です。
それぞれに独自の特徴があり、提供方法や食べ方にも違いがあります。
以下に、ざる蕎麦とせいろ蕎麦の違いを説明します。
ちなみにですが、このざるとせいろの違いには諸説ありますので、その点はご承知くださいませ。
ざる蕎麦
ざる蕎麦は、茹でた蕎麦を冷水で締めた後、竹製のざるに盛りつけられたものです。
ざる蕎麦の特徴としては、ざるに盛られた蕎麦に「海苔」が乗っていることが挙げられます。
この海苔が、ざる蕎麦の風味を一層引き立てます。一般的には、ざる蕎麦は冷たいつゆに浸して食べます。
このつゆには、出汁(だし)、醤油、みりんなどが含まれており、風味豊かでコクのある味わいが特徴です。
ざる蕎麦の起源は江戸時代まで遡ります。
江戸の町では、手軽に食べられるファーストフードとして人気があり、特に暑い夏の日には冷たいざる蕎麦が好まれました。
海苔が乗っているため、見た目も華やかで、おもてなし料理としても使われることがあります。
せいろ蕎麦
せいろ蕎麦も、茹でた蕎麦を冷水で締めた後、竹製の蒸し器である「せいろ」に盛りつけられたものです。
せいろ蕎麦の最大の特徴は、海苔が乗っていない点です。
このため、蕎麦そのものの風味をじっくりと楽しむことができます。
また、せいろ蕎麦も冷たいつゆに浸して食べますが、つゆの味わいはざる蕎麦とほぼ同じです。
せいろ蕎麦の起源もまた江戸時代にあり、当時は「ざる」と「せいろ」の区別があまり明確ではありませんでした。
現代では、せいろに盛りつけることが「せいろ蕎麦」として認識されています。
特に、蕎麦の風味を大切にする蕎麦通の間では、せいろ蕎麦が好まれることが多いです。
「ざる」と「せいろ」・共通点と違い
「ざる」と「せいろ」の共通点
- 茹でた蕎麦を冷水で締める。
- 冷たいつゆに浸して食べる。
- 出汁、醤油、みりんなどを使ったつゆを使用。
「ざる」と「せいろ」の違い
- 盛りつけ方
ざる蕎麦は竹製のざるに、せいろ蕎麦は竹製のせいろに盛りつけられる。 - トッピング
ざる蕎麦には海苔が乗っているが、せいろ蕎麦には乗っていない。
どちらを選ぶか?
ざる蕎麦とせいろ蕎麦のどちらを選ぶかは、個人の好みやシチュエーションによります。
海苔の風味を楽しみたい場合はざる蕎麦、蕎麦そのものの風味をじっくり味わいたい場合はせいろ蕎麦が適しています。
また、見た目の華やかさを求める場合や、おもてなしの場ではざる蕎麦が向いているかもしれません。
いずれにせよ、どちらの蕎麦も冷たいつゆと一緒に食べることで、蕎麦の風味と食感を楽しむことができます。
ざる蕎麦とせいろ蕎麦、それぞれの特徴を理解し、気分やシチュエーションに合わせて選んでみてください。
どちらを選んでも、日本の伝統的な蕎麦料理の魅力を存分に味わうことができるでしょう。